安倍元首相国葬に反対署名40万筆 市民グループが中止求め会見 「国民に不満渦巻いている」

国葬反対を求める約40万筆の署名を集めて会見する市民グループ=5日、東京・永田町の衆院議員会館

 安倍晋三元首相の国葬に反対する署名活動を行っている四つの市民グループなどが5日、東京都内で会見し、40万4258筆が集まったことを明らかにした。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係や弔意の強制などさまざまな批判が上がる中、短期間のうちに署名数が伸びたとし、「国民の中にいかに不満が渦巻いているのかを証明している」と改めて国葬の中止を求めた。
 
 4者はそれぞれ署名サイト「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」で7~8月から国葬中止を求める署名を募っている。サイトによると、重複を除いた署名数は約28万人分に上るという。

 同日、衆院議員会館で会見したのは上野千鶴子東京大名誉教授、ルポライター鎌田慧さん、永山茂樹東海大教授ら17人が呼びかけ人となった市民グループや、自由法曹団など。

 上野さんは「安倍氏が不慮の死を遂げたからといって、数々の失政がチャラになるわけではない」と強調。「私たちは(安倍政治の)検証こそが必要であり、国論を割って対立をあおるような国葬には絶対に反対したい」と語った。

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