120本の傘に願い託す 3年ぶり文化祭「最初で最後」の生徒も 草加東高「全校生徒の思い出と記憶に」

120本のビニール傘を使った装飾=8日午後、埼玉県草加市柿木町

 埼玉県立草加東高校の文化祭(東輝祭)が10日、3年ぶりに開催されるのに先立ち、同校でビニール傘を校舎中庭の空中に展示する装飾が施された。

 同校の文化祭は新型コロナの影響により2年間中止され、今年は全校生徒にとって初の祭典となる。3年生は最初で最後のイベントとなり「記憶に残る文化祭に」と、生徒会メンバーが傘の装飾「アンブレラスカイ」を発案した。

 ビニール傘の先端に穴を開けてロープを通し、中庭を挟む校舎3階部分の両側からロープを張った。8色120本の傘を用意し、持ち手部分には、全校生徒から寄せられた願い事の短冊を取り付けた。作業開始約30分で中庭は文化祭の開催を喜ぶ8色の“歓喜の色”に染まり、生徒らは満足そうに傘を見上げていた。企画した生徒会の市東咲乃さん(17)は「全校生徒の思い出と記憶に残る文化祭にしたい」と声を弾ませた。

 文化祭は10日午前9時半~午後3時半まで。問い合わせは、同校(電話048.936.3570)へ。

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