砕氷艦「しらせ」一般公開 5年ぶり長崎寄港 南極の氷やヘリコプター展示

長崎港出島岸壁に寄港した砕氷艦「しらせ」=長崎市、長崎港出島岸壁

 南極観測を支援する海上自衛隊の砕氷艦「しらせ」(1万2650トン)が2017年以来、5年ぶりに長崎に寄港。一般公開が10日、長崎市出島町の出島岸壁で始まり、市民らは艦内を見て回ったり、南極の氷を触れたりして、観測への理解を深めた。公開は11日まで。
 しらせは全長138メートル、幅28メートル、高さ47メートル。氷を砕きながら進み、昭和基地への物資・人員輸送や観測支援をする。訓練と広報を目的に母港の横須賀を含む4カ所に寄港し、11月中旬に南極に向かう予定。
 艦内では、艦の説明パネルや野外観測事業支援などに使われるヘリコプターを展示。訪れた人は写真を撮影したり、乗組員らから説明を聞いたりした。

南極の氷を触って感覚を楽しむ子どもたち

 南極の氷に触れることができるコーナーでは、閉じ込められていた空気が弾ける時の感触やわずかな音を体感。親子3代で訪れた大村市水主町の溝口蒼真君(8)=同市立竹松小2年=は「氷がパチパチするのがおもしろかった」と話した。約20年前に先代のしらせの乗組員だった祖父の原功さん(61)は「(孫たちに)南極で何をしているのかなどを知ってほしい」と笑顔で語った。
 11日の公開は午前10時~午後4時(受け付けは午後3時まで)。


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