けが人相次いだイルカ被害が影響、福井市の海水浴客1万人減 鷹巣など3海水浴場、救急搬送は10件

 今夏の福井県福井市内の3海水浴場の入り込み数は計3万9200人で、前年比79.3%と1万人余り減少したことが分かった。市は「けが人が相次いだイルカ被害が大きく影響した」としている。9月15日の福井市議会予算特別委員会で、池上優徳委員(一真会)への答弁で理事者が明らかにした。

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 7、8月に開設された3海水浴場の内訳は、鷹巣2万3400人(前年比6900人減)、越廼1万4千人(同3500人減)、鮎川1800人(同200人増)。

 市おもてなし観光推進課によると、3海水浴場ではイルカの目撃やかまれるなどの被害が相次ぎ開設期間中、消防による救急搬送が10件、警察への被害の通報が20件に上った。

 市では今夏、イルカが嫌う超音波の発信器を購入し、各海水浴場に貸し出すなどの対策を取った。理事者は「発信器は一定の効果があった。来年も出没時には活用するほか、地元や専門家と相談し、より適切な方法がないか検討したい」と述べた。

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