山口茜選手、バドミントンで一番うれしかったことは 勝山市出身の世界女王、笑顔で凱旋報告 

トークショーで世界大会優勝を笑顔で報告する山口茜選手=9月19日、勝山市体育館ジオアリーナ

 バドミントン世界選手権の女子シングルスで日本勢として初めて2連覇を果たした山口茜選手(福井県勝山市出身、再春館製薬所)の優勝報告会とトークショーが9月19日、同市体育館ジオアリーナで開かれた。山口選手は今大会を「苦しいときもあったが、面白さを見つけて楽しむことができた」と振り返った。

 山口選手は8月に東京で開かれた世界選手権決勝で東京五輪金メダリスト陳雨菲(ちんうひ)選手(中国)に競り勝ち、2連覇を達成した。

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 報告会では、母校の勝山南部中と勝山高の吹奏楽部計約60人が演奏する中、山口選手が入場。2枚の金メダルを手に「重たいです」と一言述べてから、2階席の観客にも見えるように掲げた。

 世界選手権では、決勝などの重要な試合で「シャトルだけを追いかけて飛び込む自分らしいプレーができた」と語った。初めて日本で開催された大会で、「応援の声が多かったこともあり、楽しむことができた」と笑顔を見せた。観客からの質問コーナーもあり、バドミントンをしていて一番うれしかったことを尋ねられ、今回の優勝を挙げた。

 地元のファンに向けて「地元は落ち着くことができ、エネルギーをためられる場所。変わらずに応援してもらえていると思うとうれしい。これからも温かく見守ってください」とほほえんだ。また、バドミントンに取り組む後輩たちには「どんなシャトルにも食らいついて、バドミントンのいろんなところを好きになってほしい」とエールを送った。

 会場には市民約550人が詰め掛け、「山口茜」選手後援会の平泉きみ枝会長や水上実喜夫市長、乾章俊市会議長が次々と祝福や激励を送った。平泉会長は「コートを縦横無尽に走るプレーは茜ちゃんにしかできない。誇りに思って、市民みんなで応援していきましょう」と呼びかけた。

 今回の報告会は後援会と市バドミントン協会が企画。市内パレードも予定していたが台風14号の接近により中止した。報告会は当初予定していた市民会館より収容人数の多いジオアリーナに変更して開いた。

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