調査報告資料の一部が黒塗り…福井県に不開示取り消し命令 福井地裁、高浜町元助役から県職員が金品受領問題で

 関西電力役員らに多額の金品を渡していた福井県高浜町の元助役森山栄治氏(故人)が、福井県職員にも金品を贈っていた問題について県の調査委員会がまとめた報告書を巡り、資料の一部を県が情報公開請求で非公開としたのは違法だとして、市民オンブズマン福井が公開を求めた訴訟の判決言い渡しが9月21日、福井地裁であった。上杉英司裁判長は、調査対象者の回答内容などの不開示処分を取り消した。

 訴状などによると、県の調査委員会は2019年、現役職員12人と退職者97人の計109人が森山氏から金品を受け取っていたとする報告書を公表。原告は調査報告書の基礎・根拠となった資料一式を公開請求し、このうち黒塗りとなった「調査対象者の回答内容」や「森山氏と関係があった高浜町内の警備会社名」の公開を求めていた。

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