秋の全国交通安全運動が始まりました。
約5年間にわたって交通死亡事故が起きていない世羅町で交通安全を支える1人の男性を取材しました。
「これから交通安全指導に行きます」
世羅町を自転車で駆け抜ける林亨さん82歳。
トレードマークでもある“グリーンのユニホーム”を身にまとい、いつもの場所へと向かいます。
自転車をこぐことおよそ5分。ある交差点に到着しました。
「おはよう~元気でしたか?」林さんは20年以上、学校近くの通学路で登校する子どもたちを見守っています。
林さん「無事に帰ってきてくれたら家族もうれしいし、私もうれしいし元気が出ます。事故とか違反がなくなればいいなと思って」
自宅には子どもたちからもらったというメッセージなどが飾られていました。
林さんは1999年から自宅近くの中学校の用務員などを3年間務め、それ以来ボランティアとして地元の子どもたちを見守り続けてきました。
林さん「宝物というか思い出です。こんなふうに作文を書いてくれるとやっぱり立ち続けていくべきかなと思う」
午前11時、林さんの姿は道の駅にありました。
秋の交通安全運動が始まった21日、警察などおよそ30人が特産品のナシを配って事故防止を呼びかけました。
ナシをもらった人「歩行者とか車の出入りなど気を付けながら運転したい」
世羅警察署 久保裕史署長「交通ルールをしっかり守っていただいて、正しい交通マナーを身に着けていただく。相手に対する思いやりと譲り合いの気持ちを持って通行していただくことをお願いしました」
来月末で交通死亡事故のない期間が5年を迎える世羅町。事故のない社会を目指し取り組みは続きます。