帆船日本丸 無線日誌修復と船体修繕へ 横浜市などクラウドファンディング

帆船日本丸

 横浜市と帆船日本丸記念財団は21日、帆船日本丸(同市西区みなとみらい)の無線日誌の修復と船体維持の修繕を支援するクラウドファンディング(CF)を実施する、と発表した。

 今回のCFで集められた寄付金は、最も損傷の激しい無線日誌1冊の修復とデジタル化、日誌を保存する専用箱(中性紙製)100箱の購入や、船内の木製部分の腐食や鉄製部分のさび付きなどの修繕に充てられるという。

 帆船日本丸は1930(昭和5)年に建造された練習帆船。2017年9月には造船技術史上で貴重であることや、航海日誌や無線日誌などの記録類が多く残っていることなどが高い評価を受け、国の重要文化財に指定された。18年度にはドックの海水をすべて抜き、船底などの大規模修繕を実施した。

 同財団は「横浜港のシンボルとして、美しい姿をとどめる帆船日本丸の航跡を末永く未来へ残すプロジェクトにぜひご協力を」と呼びかける。

 CFは今月28日から11月18日まで、ウェブサイトなどで受け付ける。1口5千円からで、返礼品もある。目標金額は300万円で、目標額を超えた寄付金は2冊目以降の無線日誌の修復などに充てられる。

© 株式会社神奈川新聞社