「島守」の精神受け継ぐ 29日、とちテレで特番放送 宇都宮高元校長ら出演

特別番組に登場する沖縄の壕の一場面(とちぎテレビ提供)

 映画「島守の塔」製作委員会は、島田叡(しまだあきら)と荒井退造(あらいたいぞう)の精神を受け継ごうとする人たちの思いに焦点を当てた30分の特別番組「おもい つなぐ いのち~映画『島守の塔』と沖縄・兵庫・栃木の絆~」を制作した。29日午後7時から、委員会加盟社のとちぎテレビで放送される。

 荒井の古里本県と、島田の出身地兵庫県、2人が運命を共にした沖縄の各県で現在、顕彰活動が展開されている。尽力する人たち同士の交流も進み、結びつきが年々強まっている。

 番組では3県で積極的に顕彰に取り組んでいる人たちに光を当て、島田と荒井の生き方から学ぶ命の尊さや、2人から継承する志について胸の内を紹介する。

 本県からは、荒井の母校宇都宮高の元校長、斎藤宏夫(さいとうひろお)さん(65)が登場する。島田の出身校・兵庫高同窓会「武陽会」の関係者や、沖縄戦で住民が避難した壕(ごう)のガイドらを通して2人の思いを受け継ぐ那覇市の公民館館長らも出演している。

 映画の撮影シーンが登場する番組前半では、五十嵐(いがらし)匠(しょう)監督や、島田役を務めた俳優萩原聖人(はぎわらまさと)さん、荒井を演じた村上淳(むらかみじゅん)さんも思いを語っている。看護学徒隊員を演じた沖縄県出身の池間夏海(いけまなつみ)さんが、ナレーションを務める。

 29日に続き、再放送は30日午後11時から。サンテレビ(神戸市)やテレビ神奈川、群馬テレビ、千葉テレビ、テレビ埼玉でも放送予定。

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