29日のシーズン開幕が迫ったバスケットボール男子のBリーグで、1部（B1）川崎の異例の試みが大きな反響を呼んでいる。オフに人気ユーチューバーらとのコラボゲームを開催したところ、チケットは即日完売し約5千人が来場。配信動画の再生数は今も伸びており、新たなファンの獲得につなげている。
8月30日、本拠地の川崎市とどろきアリーナに黄色い声援が上がった。動画投稿サイト「ユーチューブ」の登録者数が1千万人を超える「はじめしゃちょー」を筆頭に、「水溜（たま）りボンド」や「サワヤン」らが来場。オープニングから異様な盛り上がりを見せた。
試合はヒースの豪快なアリウープで幕を開け、藤井が高確率で3点シュートを射抜くなど最高峰のプレーを披露。ユーチューバーたちの得点が倍になる特別ルールを盛り込み、はじめしゃちょーやサワヤン兄弟らも対抗して観衆を沸かせた。
「プロバスケの会場で、プロクラブと本気の試合をしてみたい」。はじめしゃちょーの企画に胸を貸した川崎の藤井はけがのリスクもチーム内で話し合ったことを明かし、「プレーオフさながらの観客動員数で、普段バスケを見ない方々にも魅力を伝えることができた。この試合を通じて、さらに盛り上がってくれたらいい」。
高校時代はバスケ部に所属していたはじめしゃちょーも「バスケに限らず、プロスポーツは敷居が高いと感じる。ユーチューバーは身近な存在。つなぐパイプになれたら」と思いを口にした。
