広島市立大学の学生寮 カーシェア実証実験 県内の大学で初 その背景は?

広島市の大学の学生寮でカーシェアリングの実証実験が始まりました。若者の車離れが叫ばれる中、県内の大学では初めての取り組みです。

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実証実験が始まったのは、広島市立大学の敷地内にある学生寮です。

小林 康秀 キャスター
「広島市立大学の寮につながる道です。かなり坂道で、しかも先が見えません。今回、カーシェアが導入されることになったきっかけの1つでもあります」

広島市立大学 学生支援担当副理事 西 正博 教授
「寮生が買い物であったり、どこかに出かけるときに少し不便を感じていた。共同で使える車はないかと」

およそ40台分ある寮の駐車場は、以前はほぼ埋まっていたといいます。しかし、若者の車離れが叫ばれるなか、諸経費などまとまったお金が必要になる車を持たない学生も多くなっているそうです。

今回の実証実験では、5人乗りのハイブリッド車1台が設置されました。スマートフォンで簡単に予約できて、寮生だけでなく、誰でも手軽に車を利用できます。

寮に住む大学院2年の本多 真也さんに聞くと…

広島市立大学 大学院 2年 本多 真也さん
「近くに食料品店がないので往復で1時間以上かかってしまうので」

寮内での食事は自分で用意するため、徒歩かバス、中には自転車でスーパに買い出しに行く学生も多いといいます。寮生用の車の購入はできなかったため、カーシェアリングの設置を進めました。

本多さんは、さっそく同じ寮に住む留学生と寮の周辺を体験ドライブしました。

本多 真也さん
「快適に運転ができたので、スムーズに発進ができて、よかったと思います。こういったカーシェアですと、その場で保険に加入できて、金銭面的に使った分だけの料金になってくるので、非常にありがたいなということがあります」

実験を請け負ったカーディーラーも車のよさを知ってほしいと話します。

広島トヨペットBR MaaS事業室 中村 和典さん
「車を使う利便性であったり、喜びであったり、そういったものを体感いただくことによって車を乗ることの楽しさを味わっていただいて、学生さんたちの生活をより豊かにしていただきたい」

広島県内の大学では初めてだという試み…。実証実験は1年間、続けられます。

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