新市民会館プロデューサーに渡辺氏 岡山市発表 劇場運営の経験豊か

渡辺弘氏

 岡山市は29日、来年9月開館の新市民会館「岡山芸術創造劇場 ハレノワ」(同市北区表町)の事業部門を統括するプロデューサーに、彩の国さいたま芸術劇場(さいたま市)のゼネラルアドバイザー渡辺弘氏(69)=東京都=を起用すると発表した。劇場の開設や運営に長年携わってきた経験から選んだという。

 ハレノワの指定管理者を務める公益財団法人・岡山文化芸術創造が10月1日付で採用する。主催行事の企画・立案や舞台芸術の制作といった創造事業のかじ取り役になる。任期は3年間。

 渡辺氏は栃木県生まれ。演劇ジャーナリストとして活動後、東京・銀座セゾン劇場、長野県の「まつもと市民芸術館」の開館準備や運営に携わった。2006年にさいたま芸術劇場に移り、事業部長を経て22年4月から現職。岡山市を通じて「素晴らしい劇場の誕生にワクワクしている。市民に親しまれ、愛される劇場になるよう頑張る」とコメントを寄せた。

 記者会見した大森雅夫市長は、渡辺氏の妻が総社市出身だと紹介した上で「岡山とも縁がある。豊富な経験と知識で創造事業にしっかりとした柱を立て、多くの市民を巻き込んだ岡山ならではの文化芸術を発信してもらいたい」と述べた。

ハレノワのプロデューサー決定について説明する大森市長

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