ミレーやルソー 絵画300点展観 山田養蜂場、所蔵品限定公開

バルビゾン派など有名作家らの絵画が並ぶギャラリー

 蜂蜜関連製品製造販売の山田養蜂場(岡山県鏡野町市場)は1日、フランス絵画をはじめとする所蔵作品を同社ギャラリーで初めて一般公開した。ミレーやルソーらバルビゾン派など1800年代から近現代までの作家を中心に約300点を11月13日までの期間限定で展観している。

 ミレーは養蜂のためのスケップ(巣箱)が置かれた庭など牧歌的な光景を描いた風景画や、名画「落ち穂拾い」のエッチングを展示。ルソーは定住したバルビゾン村近くにあるフォンテーヌブローの森をテーマにした作品の数々が目を引く。

 バルビゾン派の流れをくむ印象派のモネやルノワールらの作品のほか、キュービズム(立体主義)を代表するピカソの肖像画もあり、芸術愛好者が有名作家の作品世界に浸っている。

 展示作品は、地方の農村や農民の暮らしを描くバルビゾン派の画風が、養蜂を原点とする同社や本社を構える町と合っていることから収集。2019年には収蔵庫を兼ねたギャラリーを整備した。今回は湯郷、奥津、湯原の美作三湯の温泉街を舞台とした回遊型アートイベント「美作三湯芸術温度」(県主催、12月4日まで)に合わせて公開したという。

 同社は「芸術を通じ、県北の地域活性化に貢献できたら。世界的にも有名な画家の作品を堪能してほしい」としている。

 完全予約制で、平日は午前10時~正午と午後1時~3時の2回、土日曜は午後4時~6時を加えた3回(各回先着30人)。10月の毎週木曜と11月2、10日休館。事前に新型コロナウイルスの抗原検査が必要。観覧無料。スマートフォンアプリの音声ガイド(500円)を用意している。予約、問い合わせは同社専用フォーム(https://reserva.be/yamadagallery)。

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