野村農相が諫干視察へ 15日で調整、就任後初

 野村哲郎農相が15日に国営諫早湾干拓事業を現地視察する方向で調整していることが4日、関係者への取材で分かった。野村農相の現地視察は8月の就任後初めて。
 関係者によると、農相は中央干拓地の営農状況を視察後、諫早市内で大石賢吾知事や非開門を支持する地元関係者らとの意見交換を予定している。潮受け堤防も視察した後、佐賀県に向かうという。歴代農相は、諫干農地の視察や関係者との意見交換を就任後の恒例としている。農水省は「国会の日程を踏まえ調整していく」としている。
 開門を国に命じた確定判決を巡り、開門を強制しないよう国が漁業者に求めた請求異議訴訟の差し戻し審で、福岡高裁は3月、国の訴えを認め、関連訴訟で唯一の開門確定判決を「無効化」させる判断を下した。堤防閉め切りと漁業被害の因果関係を主張する漁業者側は不服とし、上告している。


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