宿泊稼働指数が上昇 西九州新幹線開業後の沿線5市 九州経済調査協会

 九州経済調査協会(九経調、福岡市)は4日、西九州新幹線開業前後の沿線や周辺地域の宿泊稼働指数を発表した。長崎、佐賀両県の沿線5市では8月より9月が、開業前(9月1~22日)より開業後(同23~30日)の指数がそれぞれ上回った。
 開業後の沿線5市の指数は、佐賀県武雄の95.8が最も高く、次いで大村89.9、諫早88.3、佐賀県嬉野85.4、長崎74.4だった。一方、周辺地域として設定した5市の開業後の指数は、島原93.9、雲仙89.5、佐世保74.3、佐賀66.6、福岡51.7で、佐賀市を除き開業前から上昇した。九経調の担当者は「現時点ではプラスの影響が出ているとみている。今後どれだけ続くか注視したい」とした。
 同日発表の9月の宿泊稼働指数で本県は前月比4.6ポイント上昇し70.8だった。今年1月以降で最も高かった。九州は同2.2ポイント上昇し59.6。全国は51.6と同3.2ポイント低下したが低下幅は小さく、新型コロナウイルス感染者数が減少したことで観光需要は回復傾向にあるとみられる。
 宿泊稼働指数は宿泊施設の稼働状況を示す九経調独自の推計で、稼働状況が良い場合は100に、悪い場合は0に近づく。


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