15、16日に「倉敷屏風祭」 町家や商家 約20軒飾りもてなし

阿智神社の能舞台で展示準備を行う関係者

 倉敷市美観地区の町家や商家が家伝の屏風(びょうぶ)を飾って観光客らをもてなす「倉敷屏風祭」が15、16日の2日間、繰り広げられる。新型コロナウイルスの影響で3年ぶり。

 倉敷物語館(同市阿知)から東町までの約600メートル間で、約20軒が参加する。国重要文化財・旧大原家住宅(語らい座大原本邸、同市中央)は江戸後期の絵師・岡本秋暉の「雲龍図」(四曲一双)を展示。阿智神社(同市本町)の能舞台では倉敷芸術科学大大学院に籍を置く日本画家原田よもぎさん(27)が新作「生命の祭典」を公開する。

 会場のQRコードをスマートフォンで読み取ると展示マップが手に入る。市立美術館(同市中央)も両日、収蔵屏風を飾り付けるなど、市内15カ所で協賛企画が展開される。

 「市民による『まちの美術館』。散策しながら倉敷の歴史と人情を満喫してほしい」と主催する実行委の鴨井尚志委員長。入場無料。午前10時~午後5時。問い合わせは倉敷商工会議所(086―424―2111)。

 阿智神社の秋季例大祭に合わせた伝統行事。明治期に途絶えたが、2002年に市民有志が復活させた。

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