青空に舞う白狐 妙技を披露 長崎・若宮稲荷神社で「竹ン芸」

2匹の白狐が妙技を披露し、観衆から喝采を浴びた「竹ン芸」=長崎市、若宮稲荷神社

 長崎市伊良林2丁目の若宮稲荷神社で14日、男狐(おぎつね)と女狐(めぎつね)に扮(ふん)した男たちが妙技を披露する「竹ン芸」(国選択無形民俗文化財)が3年ぶりに奉納された。青空に舞う白狐(びゃっこ)の姿に、詰めかけた観客らが歓声や拍手を送った。
 五穀豊穣(ほうじょう)や商売繁盛を祈り奉納する神事。保存会(後藤清輝会長)のメンバーが狐の面を着け、はやしの音に合わせて高さ10メートル以上の青竹の上で命綱なしの芸を披露する。
 奉納は14、15の2日間で計5回。初回は山中翔さん(33)と三浦健さん(28)が雌雄を演じ、竹を大きく前後に揺らしながら宙に半身を投げ出したり、逆さになってぶら下がったりして観客を沸かせた。デビューを飾った山中さんは「すごく緊張したが声援が励みになり満足できる芸ができた」、5回目の三浦さんは「無事に奉納できてほっとしている」と語った。


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