全国旅行支援、栃木県内でも予約殺到 一部サイトで販売停止も

東武宇都宮百貨店宇都宮本店入り口に掲示された「地域限定クーポン」取扱店のPRポスター(下)=14日午後5時10分、宇都宮市宮園町

 11日に始まった全国旅行支援「いちご一会とちぎ旅」の栃木県内の宿泊予約が好調だ。14日時点で早くも予約受け付けを止めた旅行サイトが複数あり、宿泊施設への問い合わせも全国から相次ぐ。新型コロナウイルス下、約2年ぶりに復活した全国展開の旅行支援。県観光交流課は「多くの人が旅行を熱望していた表れ。紅葉シーズンなども相まって選ばれているのでは」と地域活性化に期待を寄せる。

 とちぎ旅は12月20日宿泊分まで、宿泊代と地域限定クーポン付与で1人最大1万1千円を支援する。

 大手旅行サイト「Yahoo!トラベル」や、「一休.com」などは今月14日現在、栃木県を含め複数の府県の受け付けを停止している。各府県から配分された予算の上限に達したためだ。

 一方、予約を受け付けているサイトもある。日本旅行(東京都中央区)の担当者は「開始以降、栃木県を含め予約は好調。問い合わせも増えている」と話す。

 予約サイトが終了しても、割引クーポン発行サイト「STAYNAVI(ステイナビ)」に掲載の宿泊施設に直接予約し、同サイトでクーポンを発行すれば割引が適用される。

 宇都宮市本町のホテル・ザ・セントレ宇都宮の担当者は「開始当初から電話が鳴りやまない。予約の8割は全国旅行支援を使っている」と手応えを語る。

 県は、今月10日までの県民一家族一旅行と、とちぎ旅に計約120億円を予算化した。一旅行の事業費が確定次第、とちぎ旅に追加配分する予定。現在予約を終了するサイトも、販売再開の可能性はあるという。

 地域限定クーポンも利用開始。入り口にポスターを掲示した宇都宮市宮園町の東武宇都宮百貨店の担当者は「利用者が増えていくので周知したい」と期待した。

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