多彩な焼け味 備前焼まつりが開幕 3年ぶり開催 陶芸ファンら品定め

品定めする陶芸ファンでにぎわう備前焼まつり

 第38回備前焼まつり(備前焼まつり実行委員会、備前市、岡山県備前焼陶友会主催、山陽新聞社など共催)が15日、同市伊部のJR伊部駅周辺をメイン会場に、2日間の日程で開幕した。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催。初日は県内外から3万人(主催者発表)の陶芸ファンが詰めかけ、多彩な焼け味の魅力を持つ作品を見て回り、じっくり品定めしていた。

 陶芸店や窯元が連なる駅周辺の通りは歩行者天国になり、陶友会会員らが手がけた皿や湯飲み、花入れ、置物など約40万点を通常の2割引きで販売。店先や特設テントには味わい深い焼き物が所狭しと並んでおり、来場者は見比べながら、形や風合い、焼け具合を確かめていた。

 コロナ禍で機会の増えた家飲み用に、とくりと湯飲みを買った広島県呉市の会社員(53)は「自然な焼けと土の味わいが絶妙。良い品ばかりで悩みました」と笑顔で話した。

 会場では、作家によるろくろの実演、プロ野球オリックスのエース山本由伸投手=備前市出身=の直筆サイン入り陶板の抽選会など、多彩な催しが繰り広げられた。来場者一人一人に検温を行い、消毒液を置くなどのコロナ対策を行った。

 16日は午前9時から午後4時半まで。バンド演奏や太鼓、歌のステージなどがある。

ビアマグや湯飲み、鉢などが並んだ特設テント。趣向を凝らした作品の数々に陶芸ファンは思わず目移り
特設テントや陶芸店が並ぶJR伊部駅前のメインストリートは歩行者天国に。朝から大勢のファンであふれた
備前焼まつりの開会式でテープカットする関係者=JR伊部駅前

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