ヴァンフォーレ甲府→サンフレッチェ広島の移籍でブレイクした4名

15日に行われる天皇杯の決勝、ヴァンフォーレ甲府対サンフレッチェ広島。

甲府と広島は、歴史を遡ると武田家が甲斐(山梨)と安芸(広島)を治めていた時期もあるが、近年のサッカー界においても非常に密接な関係があることで知られている。

そこで今回は、ヴァンフォーレ甲府からサンフレッチェ広島へ移籍しブレイクした、あるいは成功を収めた選手たちをご紹介しよう。

佐々木 翔

ヴァンフォーレ甲府(2012-2014)
サンフレッチェ広島(2015-)

サンフレッチェ広島の頼れるリーダーは神奈川大学からヴァンフォーレ甲府に加入し、2015年に広島へと引き抜かれた。

恐れ知らずのダイナミックなプレーと空中戦の強さが魅力で、その強度の高いプレースタイルゆえに大きなケガにも見舞われているが、そのたびにより強くなって復帰を果たしている。

最も得意とするのは「3バックの左」。日本代表では左サイドバックの候補としてワールドカップへの出場を狙う。

今回の大一番も心待ちにしており、「古巣と決勝で戦えるのはこの上ない幸せ」と語っている。

柏 好文

ヴァンフォーレ甲府(2010-2013)
サンフレッチェ広島(2014-)

10年近く広島の左サイドに君臨し続けている柏好文も古巣はヴァンフォーレ甲府だ。

国士舘大学から2009年に甲府に加入しプロデビュー。2014年に前年王者だった広島へ移籍し、翌2015年にJ1リーグ制覇の原動力となった。

上体やステップを駆使した踊るようなフェイントは変幻自在で、35歳になった現在でもリーグ屈指のドリブラーであり続けている。

やや遅咲きだったことやウィングバックというポジションもあり日本代表に招集された経験はないが、実力的には全く遜色ないレベルだったと言えるだろう。

稲垣 祥

ヴァンフォーレ甲府(2014-2016)
サンフレッチェ広島(2017-2019)

現在名古屋グランパスの主将を務めている稲垣祥。豊富な運動量とJ1屈指のボール奪取能力を誇り、闘莉王がワールドカップへのサプライズ選出を期待するほどの選手だ。

そんな彼は日本体育大学卒業後にヴァンフォーレ甲府でデビューし、2017年に現日本代表の森保一監督が指揮するサンフレッチェ広島へと移籍している。

初年度はフィットしなかったものの翌2018年には甲府時代の師弟関係だった城福浩体制となり、一時リーグを独走した広島の心臓として大きな活躍をみせた。

広島時代に日本代表入りとはならなかったが、名古屋へ移籍した2021年に初招集されデビューを飾っている。

野津田 岳人

ヴァンフォーレ甲府(2021)
サンフレッチェ広島(2022-)*復帰

今季ミヒャエル・スキッベ体制で躍動する広島のエンジンとして八面六臂の働きを見せている野津田岳人。

彼は他の3選手とは違い広島生まれで広島ユース出身、デビューも広島であるが、甲府によって変貌を遂げた選手といえるだろう。

デビュー前から期待は大きかったものの、そのキャリアは10年近く他クラブに貸し出されては復帰するというものだった。

しかし昨年甲府に貸し出され、自身初めてJ2でプレー。チームを引っ張る立場として41試合に出場したことが大きな自信に繋がった。

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7月のE-1サッカー選手権で日本代表に初招集された際には、「甲府に行ってから大きく変わることができたと感じている」と語っている。

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