【横浜FC】元日本代表・中村俊輔引退へ マリノスで2度MVP 桐光学園時代に全国準V

今季限りで引退する意向を固めたJ2横浜FCの中村=16日、ニッパツ(花輪 久写す)

 サッカーの元日本代表MFでJ2横浜FCの中村俊輔(44)が今季限りで現役を引退することが17日、分かった。代名詞のフリーキックとたぐいまれなパスセンスを武器に国内外を渡り歩き、日本代表では2006年ドイツ、10年南アフリカと2大会連続でワールドカップ(W杯)を経験した。今後は指導者への転身に興味を示している。

 近年は故障などの影響で出場機会が減り、今季のリーグ戦は出場5試合にとどまっていた。クラブは16日に1年でのJ1復帰を決め、23日に今季最終戦が控えている。

 横浜市戸塚区出身の中村は中学時代に横浜Mの育成組織であるジュニアユースに所属し、桐光学園高時代には全国高校選手権で準優勝。1997年に横浜M入りすると、司令塔として台頭した。2000年のJ1第1ステージ制覇に貢献して史上最年少の22歳で最優秀選手賞(MVP)に輝いた。

 その後は海に渡り、02年からレッジーナ(イタリア)、05年からセルティック(スコットランド)でプレー。欧州最高峰のチャンピオンズリーグにも出場した。エスパニョール(スペイン)を経て10年に古巣の横浜Mに復帰し、13年には史上初となる2度目のMVPを獲得した。17年に磐田に移籍し、19年途中に横浜FCに加入した。

 日本代表の背番号10としても長く活躍し、国際Aマッチ98試合出場で24得点をマークした。J1通算は408試合73得点で、J2通算は15試合1得点。

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