長崎県警とワタミが協定締結 高齢者の見守りで犯罪、事故防止

川口部長(右)、植木部長(左)と協定を締結した野﨑支社長=県警本部

 長崎県警は12日、宅食事業を手がけるワタミ(東京)と県安全・安心なまちづくりに向けた協定を締結した。同社スタッフが食事を宅配する高齢者らの見守りを通して、ニセ電話詐欺と交通事故の防止を呼びかける。
 同社は長年にわたり、高齢者に犯罪被害防止の啓発活動を実施。2017年、諫早署と同様の協定を締結した。
 県警本部であった締結式には県警生活安全部の川口利也部長、交通部の植木保部長が出席。川口部長は「高齢者のニセ電話詐欺と交通事故被害が後を絶たない。連携して情報発信していく」とあいさつ。同社宅配事業部九州北支社の野﨑かおり支社長は「スタッフが日々、コミュニケーションしながらお客さまの様子を確認している。県民のお役に立てれば」と話した。
 県警によると、今年認知されたニセ電話詐欺被害88件(9月末時点)のうち、半数以上が高齢者で、被害総額は全体の7割以上を占める1億3千万円。昨年の交通事故死者28人のうち、高齢者は21人だった。


© 株式会社長崎新聞社