【DeNA】「バッティングいきまーす」 牧、「厳しい言葉」を糧に鍛錬

打撃練習に励む横浜DeNAの牧=横須賀市夏島町の2軍施設「DOCK」

 「バッティングいきまーす!」。秋の横須賀で打撃練習の始まりを告げるのは、外野フェンスのはるか向こうまで届きそうな牧の声だ。「打撃もそうだし、守備も土台をつくる期間にしようと思う」。若き主砲は今なお、先頭に立って泥にまみれている。 

 開幕前に三浦監督から4番に指名されると、出場した135試合で重責を全うした。2年目のジンクスはどこ吹く風。打率2割9分1厘、24本塁打だけでも十二分の働きだが、特筆すべきはセ・リーグ2位タイの87打点と、同3位の得点圏打率3割3分1厘が物語る勝負強さだ。 

 それでも秋季練習の一環で行われた面談の場ではコーチ陣から指摘を受けたのだという。「特に打点については『もう少し増やせるようなもったいない打席が多かったんじゃないか』と」

 記憶に新しいのはCSファーストステージ第3戦だ。三回1死一、三塁の好機で併殺に倒れ、阪神にとどめを刺せなかった。24歳は厳しい言葉を期待の裏返しと受け止め、来季への糧としている。

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