荒木山古墳発掘へ総決起集会 真庭・北房の保存会 調査体制確認

ガンバローコールで気勢を上げる北房文化遺産保存会員ら

 市民参画で来月26日から始まる真庭市上水田、荒木山古墳西塚(前方後円墳、全長63メートル)の発掘調査に向け、中心を担う地元の北房文化遺産保存会は19日、市内で総決起集会を開催。調査体制を確認し、目前に迫った発掘に意欲を高めた。

 会員30人が集い、久松秀雄会長が「考古学に興味のある県内の多くの人が参加する。事故がないよう注意しながら成功させよう」とあいさつ。9月から募集し、保存会員と共に作業に当たる県民ボランティアとして岡山、倉敷、真庭市を中心に86人から応募があったことが報告された。

 現場責任者の市教委職員が、本年度は後円部とその周辺の2カ所に試掘溝を設け、古墳の規模や構造を調べる計画を説明。保存会員は5班に分かれ、発掘に伴う記録や広報、ボランティアらへの安全管理といった業務にも当たり、調査を行わない日に現場を見回りすることを決めた。最後はガンバローコールで士気を高めた。

 荒木山古墳は、3世紀半ば~4世紀に築かれた東塚と西塚からなる。発掘は2カ年計画で、保存会や真庭市、同志社大などで組織した共同事業体で連携して取り組む。

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