悪臭がしそうな液体を作る少女 まるで魔女の黒魔術の儀式 「ファイブ・デビルズ」本編映像

11月18日より劇場公開される、第75回カンヌ国際映画祭の監督週間においてクィア・パルムに選出された映画「ファイブ・デビルズ」から、本編映像の一部が公開された。

公開されたのは嗅覚に不思議な能力を持つ少女ヴィッキーが、鍋で何かを煮ている不気味なシーン。おどろおどろしい音楽が流れる中、真剣な表情で鍋の中の黒い液体をかき混ぜるヴィッキー。鍋の中には次々と得体の知れない物が投げ込まれていく。悪臭がしそうな液体を作るヴィッキーの様子は、魔女の黒魔術の儀式のように描かれている。

ヴィッキーを演じているのはサリー・ドラメ。レア・ミシウス監督はヴィッキーについて、「驚くべきことに、彼女を見つけるのには時間がかりませんでした。はじめの候補者の中に彼女がいて、すぐにヴィッキーは彼女だと気づきました。私のキャスティングはいつも、一目惚れのようにうまくいきます。サリーは、年齢から出る深みを持つ、大人顔負け顔をしています。分別のある聡明な老婆のようでした。はじめ、彼女はどのように演じて良いのかわからず、セリフを暗唱していました。しかし話を聞く子どものように、真剣に集中して、一生懸命に忍耐強く取り組んでいました。撮影現場では本領を発揮し、内側から自分のキャラクターを育てていく方向を理解し、本物の女優になったと言えるでしょう。撮影が終わりに近づくと、主演のアデルと同じように彼女は自分自身を演出していたのです。信じられませんでした」と語っている。

「ファイブ・デビルズ」は、香りの能力でタイムリープする少女とその家族を描いたスリラー。嗅覚に不思議な力を持ち、こっそり母の香りを集めている少女。そんな少女の前に謎の叔母が現れたことをきっかけに、少女はさらなる香りの能力に目覚め、自分が生まれる前の母と叔母の封じられた記憶にタイムリープしていく。やがてそれは、家族の運命を変える予期せぬ結末へと向かっていく。主演は、「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロス。能力者の娘をもち、自身もある秘密を抱える母親役を演じている。「パリ13区」の脚本を手がけたレア・ミシウスが監督を務めている。

【作品情報】
ファイブ・デビルズ
2022年11月18日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国公開
配給:ロングライド
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