藤島高生が学校近くのビル壁面をデザイン 福井のまちづくり団体と美術部連携、2023年2月完成

藤島高校美術部のデザインで装飾される予定のビルの壁面=福井県福井市文京3丁目
壁面アートの図案を話し合う黒川真行さん(右)と藤島高校美術部員=9月下旬、福井県福井市の同校

 子どもの探究心や発想力を育む活動に取り組むまちづくり団体が、福井県立藤島高校美術部とともに、福井市の同校近くのビル壁面を生徒のデザインで装飾するプロジェクトを進めている。何をどう表現するか任せられた生徒たちは、「自由に考えられて楽しい」と張り切っている。プロジェクトの資金を10月31日まで、ふるさと納税型クラウドファンディング(CF)で募っている。

 福井県内のPTA役員経験者ら有志10人が2022年4月に立ち上げた「ふくい教育文化推進協議会」による「自ら探究する学びの支援」の第1弾。福井市の田原町商店街で、メンバーが所有する3階建てビル(文京3丁目)を使ったアートプロジェクトを立案し、藤島高美術部との連携が実現した。

 壁面は横約5メートル、縦約10メートル。生徒たちは6月からアイデアを練り、下地となるボードに絵を描き、壁面に取り付けることを決めた。

 9月下旬の同校での打ち合わせで、同協議会の黒川真行代表(43)は「みんなに考えてもらうことが一番重要。100%の自信が持てるものを見つけてほしい」と激励。生徒7人が複数の図案を出し合って議論を重ねた。美術部部長の2年の女子生徒は「メッセージがすぐ伝わる作品にしたい。学校から田原町駅に向かう途中のビルで多くの生徒に見てもらえ、やりがいを感じる」と話す。

 ビルは同協議会の活動拠点として活用する予定で、壁面アートは23年2月の完成を目指している。

 寄付の目標額は100万円で、画材やボードを設置する工事費などに充てる。支援はCFサイト「レディーフォー」の「高校生が主人公となって地域と大人を巻き込むアートプロジェクト」から。

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