人魚ミイラに雷獣 県内の妖怪紹介 里庄の図書館で特別展

県内に伝わる妖怪を紹介する特別展

 鬼やてんぐ、カッパをはじめ岡山県内に伝承や記録が残る妖怪にスポットを当てた特別展「動物妖怪展」が、里庄町立図書館(同町里見)で開かれている。30日まで。

 浅口市鴨方町六条院西の円珠院に保存されている「人魚のミイラ」をはじめ、約20種の妖怪を写真やイラストなど約30点の資料で紹介。小田郡に出没したとされる妖怪・スネコスリについては「犬の形をして雨の降る晩に通行人の股間をこすって通る」としている。

 里庄関連では、雷とともに現れる「雷獣」が虚空蔵菩薩(ぼさつ)に捕まり、叱られたところ、雷が落ちないようになったと説明。町出身の博物学者・佐藤清明氏(1905~98年)が35年に出版した日本初の妖怪事典も展示している。

 会場には岡山の妖怪分布地図が掲示されており、同図書館は「県内のあらゆる地域で伝説が残っている妖怪について知ってもらう機会になれば」としている。

 午前9時~午後7時(23、30日は同5時)。25日休館。特別展は倉敷市立自然史博物館との共同企画で、同館では7~9月に行った。

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