【三田正樹さん(DRESS MITA MASAKI LAB. オーナーシェフ)】スイーツを通して新潟の魅力を発信し続けたい

三田正樹さん(DRESS MITA MASAKI LAB. オーナーシェフ)

プロフィール
三田 正樹(みた まさき):新潟市出身。市内の専門学校で製菓を学び、卒業後は帝国ホテルに就職する。10年間のホテル勤務を経て、2021年9月に『DRESS MITA MASAKI LAB. 』をオープン。ホテルで培った技と新潟の素材を活かしたスイーツで人気を集めている。


ガタチラスタッフ:『新潟人122人目は「DRESS MITA MASAKI LAB. 」オーナーシェフの三田正樹さん。学生の頃から描いていた「自分のお店を出す」という夢を叶え、新潟を代表する人気スイーツ店へと成長を続けているお店です!素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!』

バスケから料理の世界へ

ーー小さい頃から料理が好きだったのですか?

三田さん:この道を志すまで料理の経験はなかったですね(笑)。高校時代までは部活しかしてこなかったので、バスケットボール以外に興味を持つことがありませんでした。部活を引退して、進路を考えている時に“飴細工”と出会い、一気に心惹かれました。お菓子の可能性に興味を持ったことがこの世界に入るきっかけですね。

ーー専門学校卒業後は「帝国ホテル」で働きたいという想いがあったのですか?

三田さん:最初は就職先候補にホテルはなかったのですが、専門学校の先生に「帝国ホテル」のインターンを紹介され、実際に体験したことで気持ちが変わりました。この業界に惹かれるきっかけとなった飴細工や、ショコラティエの世界で活躍されている先輩方が多く在籍していることを知り、素晴らしい職場環境だと思ったんです。インターンを終えた頃には、「帝国ホテルで働きたい」という想いだけでしたね。

ーーそれだけ魅力的な場所だったのですね!

三田さん:ホテルでは担当するセクションが細かく分かれているので、お菓子を作るだけでなく、様々な現場に配属されることになります。皿盛りデザートや宴会を任されることはホテルならではの経験だと思います。

店内ショーケース

友と思い描いた夢

ーー将来的に自分のお店を持つことは目標だったのですか?

三田さん:専門学生の頃から「新潟で自分のお店を出す」ことが目標でした。帝国ホテルには定年まで在籍するシェフが多かったのですが、私は夢を追いかけて10年間務めて退職しました。

ーー長年の目標だったのですね!

三田さん:そうなんです。新潟に戻ってからは、母校の専門学校で指導しながら開業準備をしていました。35歳までにお店をオープンすることを目標にしながら準備を進めて、34歳になる2021年に『DRESS MITA MASAKI LAB. 』をオープンしました。

ーーお店のコンセプトはすぐに決まったのですか?

三田さん:そこは本当に悩みましたね(笑)。「まずはメインになる一品を決めよう」と考えている時に養蜂をしている父の蜂蜜を食べて、「これだ!」とひらめきました。それから「父が作る蜂蜜を使った商品を展開していこう」という筋が決まり、一番人気の「はちみつのフィナンシェ」などが生まれました。フィナンシェは焼き上がりが最高に美味しいので、ぜひ一度召し上がっていただきたいですね!焼き上がりの時間に合わせてご来店くださるお客様も多くいらっしゃいます。

ーーお店の特徴は他にどんなところですか?

三田さん:パティスリーでは珍しいパンも製造販売しているところですね。実はパンを作っているのは専門学校時代の仲間なんです。彼とは当時から「一緒にお店をやろう」と話していて、卒業後はそれぞれ別々の道を歩んでいましたが、埼玉で働いていた職場を辞めて来てくれました。おかげでこんなに素敵な夢が叶いましたね。

はちみつ

改めて気付いた新潟の魅力

ーー素敵なお話ですね…!お店の雰囲気も良い意味でお菓子屋さんぽくないと思いました!

三田さん:まさにそれが狙いです!最初はよくある「街中のお菓子屋さん」というイメージの建物も素敵だと考えましたが、差別化をしたかったのであえて他店とは異なる雰囲気にしました。

ーー今まで新潟になかったようなお店を目指した結果なのですね。

三田さん:贈答品にも力を入れたいと思っていたので、その為のお店の雰囲気作りやオシャレ感を演出しました。だから、商品の価格帯に関しても熟考しましたね。贈答に適した価格を提示することで、ギフトとして贈られた方も嬉しくなるクオリティを維持していきたいと思っています。これも「帝国ホテル」で学んできたことです。

ーー「帝国ホテル」で得た経験が細部に活かされているのですね!

三田さん:私のお菓子作りの全ては「帝国ホテル」で学んだものです。見せ方やブランディングに関してもそうですね。安全なやり方や確実性の高いコンセプトで無難に営業していたら、どこにでもある普通のお店になってしまうと思っています。このお店を何百年先もこの地で愛され続けるお店にしたいので、これまでの経験を活かしてできることは挑戦していきたいですね。

ーーオープンしてから印象に残るエピソードはありますか?

三田さん:お子様連れでいらしたお客様が印象に残っていますね。初来店されたときに声を掛けたら、「子供がケーキ屋さんではじめてのおつかい中なんです」と言われたんです(笑)。それから常連になってくださって、お子さんは来る度に厨房を覗いてくれたり、仲良くなったのですが、その後引っ越しすることになってしまって…。最後にご家族で来店してくださって、みんなで記念撮影までしました。地域の方にこれほど愛していただけるのは本当に嬉しいですね。

ーー地域に密着しているお店という感じがしますね!

三田さん:そうなれていたら嬉しいですし、これからも地域に密着したお店であり続けたいですね。それは商品にも通ずることです。新潟はフルーツがとても美味しいので、県産の食材を取り入れた商品を季節ごとに開発していきたいと思っています。

ーー最後に、三田さんが今後挑戦したいことを教えてください!

三田さん:まずは地域に愛されるお店として、この場所にあり続けることが一番です。県外の方々からもご注目いただく機会が増えているので、新潟県をPRできるお店や人でありたいと思っています。それから、私のように飴細工に興味がある方の背中を押してあげられる場にもなりたいです。飴細工は県外に行かなければ学べないと思う方が多いと思いますが、「新潟にも技術を学べる場がある」ことを伝えたいですね。誰かがお菓子屋さんを目指すきっかけになれたら嬉しいです!

店舗外観

\ 商品は通販サイトから購入できます /

DRESS MITA MASAKI LAB.
住所:新潟市中央区天神2-1-28 アクシス駅南イースト1階
電話025-246-0331
営業時間:10:00~18:00
定休日:毎週月曜日、第1・第3火曜日
駐車場:近隣のコインパーキングを利用ください

© 株式会社新潟日報メディアネット