「沖縄丸ごと懐柔策だ」両陛下出席の国民文化祭に反対、シンポジウムで訴え

 「美ら島おきなわ文化祭2022」に伴う天皇皇后両陛下の沖縄来県を受け「天皇出席の沖縄国民文化祭に反対!」と題したシンポジウムが22日、浦添ベッテルハイムホールで開かれた。1947年に昭和天皇が米国による沖縄の軍事占領を望んだ「天皇メッセージ」の存在などを挙げ「天皇家は謝罪を引き継いでいる。謝罪すべきではないか」とする声が上がった。

 シンポジウムの中で彫刻家の金城実さんは、天皇家と沖縄の関係について解説した。「天皇と天皇制は分けて考えるべきだ。天皇制は無機物で見えないから『文化祭』という名前を付けている」と述べた。

 「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」の清水早子さんは宮古島の陸自配備後の状況について、自衛隊が地元の伝統行事などに参加していることを「懐柔策」と指摘。今回の天皇皇后両陛下の来県についても「沖縄丸ごとの懐柔策だ」と訴えた。

(塚崎昇平)

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