V長崎11位、最終戦はドロー 昨季の4位から順位落とす サッカーJ2最終節

【大宮-V長崎】2-3の後半33分、V長崎の植中(中央)が同点ゴールを決める=さいたま市、NACK5スタジアム大宮(V・ファーレン長崎提供)

 明治安田J2最終節(23日・NACK5スタジアム大宮=11試合)V・ファーレン長崎は大宮と3-3で引き分け、7試合勝ちなしで今季を終えた。最終成績は15勝11分16敗(勝ち点56)の11位。昨季の4位から順位を落とした。
 V長崎は前半4分、クロスから失点。22分にクレイソンの直接FKで追いつき、後半3分のエジカルジュニオのゴールで逆転した。16、20分にゴールを奪われて再び追う立場になったが、2-3の33分、山崎のクロスに植中が飛び込んで同点に追いついた。
 山形が徳島に3-0で快勝して勝ち点64の6位に浮上。J1参入プレーオフ(PO)進出を決めた。このほか、3位岡山、4位熊本、5位大分がPOに進む。
 自動昇格を決めている2位横浜FCは熊本に4-3で競り勝ち、元日本代表の中村の引退試合に花を添えた。

◎若手が持ち味発揮 来季の飛躍誓う

 最終節も勝利は遠かった。両チームに3点ずつが生まれた打ち合いの末にドロー。この結果、V長崎は7試合未勝利で2022年シーズンを終えた。
 立ち上がりに失点する悪い癖を断ち切れず、前半4分で早くも追う立場に。その後シーソーゲームに持ち込んだものの、最後は2-3から追いつくのが精いっぱいだった。
 プラス材料は、これまで出番が少なかった若手3人が試合に出て、それぞれが持ち味を発揮した点。19歳の笠柳は鋭いカットインからシュートを打ち、20歳の五月田はゴールシーンに絡み、身長190センチで21歳のカイケは迫力ある空中戦を披露した。同点に追い付く3点目を決めた植中も20歳。「FWだから常に狙っていた」と5試合ぶりとなる今季5ゴール目を決めた。
 前節までの4連敗で昇格の可能性がついえたが「勝って終わりたい」「最後こそサポーターに笑顔を届けたい」という思いを共有して戦った選手たち。勝利こそつかめなかったものの、最終戦にふさわしいだけの気持ちを見せた。最終ラインのリーダー格に成長し、24日に22歳の誕生日を迎えた江川は「プロは結果がすべてだけど、高くジャンプするために今は一度沈み込んだ期間」と来季の飛躍を誓った。


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