目指せ「日本一止まってくれる県」 停止率2年連続最高に 22年JAF調査

栃木県と全国平均の停止率推移

 信号機がない横断歩道で車が歩行者を優先して一時停止した栃木県の割合は44.9%で、2021年から13.9ポイント増加したことが24日、日本自動車連盟(JAF)が公表した22年調査結果で分かった。都道府県別順位は21年と同じ22位。県警は、18年に全国ワースト1位となって以降、展開してきた広報活動や取り締まりの効果とみており「『日本一止まってくれる栃木県』を目指して引き続き取り組む」としている。

 本県の22年停止率は、全国平均39.8%を5.1ポイント上回り、関東1都6県では2年連続で最高だった。18年に全国最下位の0.9%を記録してから、13.2%(全国29位)、14.2%(36位)、31.0%(22位)と毎年改善してきた。

 22年に全国で最も停止率が高かったのは、長野県で82.9%。JAFが都道府県ごとの数値を公表し始めた18年から5年連続の1位となった。群馬県は31.1%(35位)、茨城県は26.3%(40位)。最下位は沖縄県で20.9%だった。

 県警は18年以降、官民を挙げ「止まってくれない栃木県からの脱却キャンペーン」を展開。サンリオキャラクターを採用したPRなどに取り組んだ。横断歩行者妨害による道交法違反での摘発も強化してきた。

 今年は、横断歩道での歩行者優先を訴えるテレビCM第4弾を制作し、映画館で作品上映前に放映するなどした。県警交通企画課は伸び率の大きさを前向きに受け止める一方、「まだ半分が止まっていない。横断歩道手前のダイヤマークを見たら安全確認を徹底してほしい」と呼びかけている。

 調査方法は8月10~31日、各都道府県の2カ所、計94カ所の横断歩道で、JAF職員がそれぞれ50回渡り、車が一時停止するかどうかを調べた。

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