中国料理店「江山楼」会長 王國雄氏 死去 79歳 

王國雄さん

 長崎市新地町の中国料理店「江山楼」の代表取締役会長、王國雄(おう・くにお)氏が9日午前9時1分、脳腫瘍のため長崎市内の自宅で死去していたことが25日、分かった。79歳。長崎市出身。葬儀は近親者で行った。同社は11月30日、長崎市大黒町のホテルニュー長崎で偲(しの)ぶ会を開く。
 現社長の妹玉英(ぎょくえい)氏によると、江山楼は1946年、中国出身の両親が長崎市内で創業。59年に父玉官(ぎょくかん)氏が急逝し、6人きょうだいの長男國雄氏が高校を中退し後を継いだ。78年、株式会社に組織変更し社長に就任。長崎華僑総会長や長崎孔子廟中国歴代博物館理事長などを歴任し、同館の公益財団法人化に尽力した。長崎市出身のシンガー・ソングライターさだまさしさんは國雄氏を「あんちゃん」と慕い、江山楼のイメージソング「秘伝」を作詞作曲した。
 玉英氏は「病院で余命10日と告げられた後、自宅で過ごし、395日生きる奇跡を起こしました。誰にでも分け隔てなく名前で呼びかけ、いつも笑顔で感謝を忘れない。二人の兄や妹から見ても素晴らしい兄でした」と話した。

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