JR九州高速船 釜山-博多11月再開 新型ビートル投入、対馬は休止継続

 JR九州高速船(福岡市)は26日、新型コロナウイルス禍で運航を休止していた韓国釜山-博多の国際線について、新旅客船「クイーンビートル」を投入し来月4日から再開すると発表した。長崎県対馬市比田勝への寄港や比田勝-釜山の国際線は休止を継続する。
 2020年3月9日から運休していたが、国の水際対策緩和に伴い2年8カ月ぶりに再開する。当面は週末限定の特別ダイヤで、11月4、5、12、19、26日は午前9時に博多発、同4、6、13、20、27日は午後3時に釜山発。運賃1万6千円で11月は半額にする。
 同社によると、コロナ禍前は、ジェットフォイル(客席数191席)3隻体制で、釜山-博多、釜山-比田勝を運航。釜山-博多の一部は比田勝に寄港し、国内線客も相乗りできる「混乗便」だった。
 当初は1隻をクイーンビートル(同502席)に更新する計画だったが、運休が長引き、収支改善のために3隻とも売却する方針に転じた。再開後は1隻体制となり、船体の大型化に伴い所要時間が延びるため、比田勝の発着や寄港は休止を継続する。ただ臨時便運航の可能性はあるという。
 一方、韓国の船会社の釜山-比田勝・厳原も同時に運休しており、県対馬振興局は「韓国の船会社も再開に意欲を示しており、航路が途絶えたわけではない。関係機関と協力して再開を目指す」としている。
 乗船予約は当面電話のみ。釜山発は2日前午後5時までの事前予約が必要。予約案内センター(電092.281.2315)。


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