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全国有数のヤブツバキの自生地の五島で、特産のつばき油作りが始まった。1929年創業の今村製油所(長崎県五島市平蔵町)では、工程ごとに年代物の機械が稼働し、黄金色の油が絞り出されている。
市内各地の農家などからツバキの実を買い取り、昔ながらの製法を受け継いで加工。各機械は70年ほど前から使用しており、粉砕後に蒸し、搾油、ろ過の工程を手際良く進めて無添加で仕上げる。現在は新しい機械と併用しながら製造。食用や、頭髪と肌の手入れ用として販売するほか、化粧品メーカーなどに出荷する。
2代目の今村光次代表(72)は26日早朝から、長男と一緒に作業に従事し、ろ過器からは新鮮な油が流れ出ていた。今年の実の収量は裏年のため去年より少ないが、品質は良いという。今村代表は「伝統を守って、期待に応えられるよう頑張りたい」と話した。