矢板中央高に女子サッカー部 手塚貴子さんが監督、強豪の男子に続け

来春始動の矢板中央高女子サッカー部監督に就任する手塚さん(左)と五味田校長=矢板中央高

 栃木県の矢板中央高は27日、来年4月に女子サッカー部を創設すると発表した。監督には宇都宮市在住の日本女子サッカーリーグ理事手塚貴子(てづかたかこ)さん(51)が就く。11日に閉幕した「いちご一会とちぎ国体」を契機として女子サッカーの普及につなげる狙いがあり、手塚さんは「国体のレガシーとして、県北地域を盛り上げていきたい」と語った。

 前身の矢板高等女子学院、矢板女高も含め創部は初。全国選手権の常連となっている男子サッカー部とともに、県内トップチームを目指す。

 県内で高校女子サッカー部があるのは12校で、県北地域は大田原女高のみ。有力な中学生は県外の強豪校に進む傾向があるといい、県協会理事も務める手塚さんは「栃木でサッカーを続けられる環境を整えることが急務」と考えていた。

 栃木国体では少年女子種別が新設され、矢板市が舞台になったことも受け、大会前から同校と協議を重ねていた。

 手塚さんは宇都宮市(旧河内町)出身。15歳で日本代表に選ばれ、FWでプレーし40試合に出場、19得点を挙げた。引退後は日本協会で育成に力を注ぎ、16歳以下の日本女子代表コーチなどを歴任した。

 指揮を執るのは、浦和レッズレディースの監督を務めた2013年以来。部員集めから始め、将来的には全国大会につながる関東地区の突破を目指す。会見で五味田謙一(ごみたけんいち)校長(73)は「数年後に花が開いて、全国で活躍するチームとして根付いてほしい」と期待を込めた。
 

矢板中央高で来春始動する女子サッカー部の監督に就任する手塚さん=矢板中央高

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