絶滅危惧種のニホンイヌワシ 那須どうぶつ王国で受け入れ

那須どうぶつ王国に移されたニホンイヌワシ

 那須町大島の那須どうぶつ王国は28日、環境省レッドリストの中で近い将来絶滅の危険性が高いとされる「絶滅危惧IB類」に入るニホンイヌワシの雄1羽を、仙台市の八木山動物公園から受け入れた。今後は飼育下の雌とマッチングさせ、同園初の繁殖を目指す。

 同園によると、ニホンイヌワシは北海道~九州の岩場や崖のある森林帯に分布。近年の生息数は約500羽と推定され、生息環境の変化による餌や狩り場の減少で数を減らしているとみられる。

 今回の移送は環境省の「イヌワシ保護増殖事業計画」の一環。移送された雄は「太白(たいはく)」という名前で、体重2.9キロ。同園に到着した後、爪切りなどをしてから獣舎に放鳥し、元気な様子だという。

 今後は、同園で飼育する雌の「アサヒ」とお見合いさせ、繁殖に挑戦する。一般公開の時期は未定で、決定次第ホームページで告知する。

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