青パパイアを特産品に 「健康フード届けたい」南島原で生産者の会発足

「青パパイアを南島原の特産品に」と意気込む生産者=南島原市深江町

 中南米原産のフルーツで健康食材として近年脚光を浴びている「青パパイア」を長崎県南島原市の特産品にしようと、市内の生産農家ら6人が今秋、「南島原パパイアの会」を発足させた。
 青パパイアは果肉を千切りにしてサラダや炒め物などに使われ、東南アジア料理では定番の食材となっている。独特の酵素をはじめ、18種のアミノ酸やビタミンC、食物繊維などの栄養価が高い。消化促進や代謝アップなどが期待できる「スーパーフード」としても注目を集めている。
 同会の高柳善仁会長(44)ら6人は同じ果樹試験場の出身。「傾斜地が多く、日照時間の長い南島原の気候風土や、定植からわずか4カ月で収穫できる手軽さから、それぞれの本業作物の栽培と兼業できる」(同会)。2年前から試験的に栽培し、現在、同市深江、有家、西有家各町計6カ所(栽培面積計約70アール)で生産している。
 だが、個々人では販路探しに難航したため、仲間内で「収量を確保し、特産化しよう」との声が上がり結束。加工業者など販売先の確保にこの秋から乗り出した。会員は「水と肥料をやるだけで手間がほとんどかからない。放っておいたら勝手にこうなる」と大きな果実を手ににっこり。
 高柳会長は「夏は露地栽培で収穫する作物が少ないため8月から収穫できるのも魅力的。耕作放棄地の解消にもつながる。南島原から健康フードをお届けしたい」と意気込んでいる。

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