矢掛で「大名行列」3年ぶり再現 11月13日、井原線列車でPR

大名行列のポスターや写真が掲示された井原線のPR列車

 江戸時代の風情を残す岡山県矢掛町中心部の本陣通り(旧山陽道)で11月13日、当時の参勤交代を再現する「矢掛の宿場まつり大名行列」(備中西商工会などでつくる実行委主催)が開かれる。町を走る井原線を運行する井原鉄道がヘッドマークを付けた列車を走らせたり、実行委が町中にのぼりを掲げたりして3年ぶりのイベントをPRしている。

 大名行列は1976年、台風で被災した町に活気を取り戻そうと地元商工会の有志が企画したのが始まり。全国で唯一、大名らが宿泊した旧矢掛本陣と脇本陣(いずれも同町矢掛)の両方が現存する通りを舞台に、当時の華やかな様子を再現する。2018年の西日本豪雨で町内が浸水被害を受けた年も続けてきたが、20、21年は新型コロナウイルス禍で中止した。

 井原線のPR列車は、「大名行列」と記した丸いヘッドマークのほか、車内にはポスターやこれまでの大名行列の写真約30枚を展示している。

 大名行列は午後1時に本陣通り東端の下座場を出発し、2時間かけて西に約900メートルの区間を練り歩く。午前9時から一帯では、物産市や茶席などイベントがある。問い合わせは同実行委(0866―82―0559)。

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