川崎3人死傷事故 インコ触り脇見運転の女に禁錮3年判決

横浜地裁川崎支部

 川崎市宮前区で1月、助手席に置いた鳥かごのインコを触りながら脇見運転し、乗用車で自転車2台をはね、2人が死亡、1人が重傷を負った事故で、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)の罪に問われた同区の無職の女(51)に、横浜地裁川崎支部(鈴木真理子裁判官)は31日、禁錮3年(求刑禁錮4年)の判決を言い渡した。

 判決理由で鈴木裁判官は、「左手でインコに触れ、様子をうかがいながら片手運転を続け、緊張感の欠如した危険な運転の結果、生じた事故。前方不注視の程度は著しく、過失の程度は大きいというほかない」と指摘した。その上で「過失の程度や結果の重大性に鑑みれば、被告人の刑事責任は重く、執行猶予を付すべき事案とはいえない」とした。

 判決などによると、被告は今年1月24日、助手席に置いた鳥かごのインコを左手指先で触りながら車を運転して自転車2台と衝突し、女性=当時(39)=と男児=当時(3)=を死亡させ、男児の母親に重傷を負わせた。

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