「いちご一会とちぎ大会」(障スポ)の陸上競技会場付近では、車いすや義足を補修する専門スタッフが常駐し、メンテナンスなどに対応している。スタッフは「安心して競技に臨んでもらいたい」と、大舞台での選手の活躍を下支えしている。
大会2日目の30日午後、カンセキスタジアムとちぎ近くの第2陸上競技場一室にある車いすや義肢装具の補修ブース。「ありがとう。助かりました」。車いすの空気圧を点検してもらった奈良県の選手が、オレンジ色のベストを着たスタッフに晴れやかな顔つきで声を掛けた。
応対するのは、競技用車いすメーカー「OX」(千葉市)の社員石井尚和(いしいなお)さん(32)や義肢装具士の横山智志(よこやまさとし)さん(30)ら3人の専門のスタッフだ。
石井さんは車いすの車軸の交換やがたつきが生じていないかなどの点検、横山さんは義足の微調整などに応じている。ブースには入れ代わり立ち代わり相談に訪れる選手の姿があった。
「選手とコミュニケーションを取りながらなので、細かい要望も受けられる」と石井さん。「がんばってください」と、笑顔で選手を送り出していた。
同様の補修ブースは他の競技会場にも設置され、選手をサポートした。