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日本の棚田百選の一つ、長崎市神浦下大中尾町の大中尾棚田で29日夕、恒例の火祭りがあり、角力(すもう)灘を望む斜面を約6千のともしびが幻想的に彩った。
夕日が沈みゆく午後5時過ぎに点灯式があり、あぜ道などに置いた竹灯籠に火をともした。中央には「棚田の灯 明日への光 大中尾棚田2022」の光の文字が浮かび上がった。一帯には音楽の生演奏も流れ、訪れた多くの見物客が心地よいひとときを堪能した。
火祭りは稲の収穫を終えたこの時期に大中尾棚田保全組合が毎年実施している。同組合の松岡信道さん(76)は「農家の高齢化が進む中、大中尾棚田という灯を絶やさず守るという気持ちで毎年続けている。多くの方が見に来てくれ元気づけられた」と語った。