ビターなガナッシュサンドクッキー

不二製油 カカオクオリー エクアドル70を使ったビターなガナッシュサンドです。 チョコレートにフルーティーで華やかな香りがあるため、洋酒など副材料での香りづけはせずシンプルな材料で仕上げ、チョコレートそのものを楽しめるようにしました。 ガナッシュもクッキー生地も、前日に作って一晩寝かすとより美味しくなり、作業もスムーズになります。 作るにあたり、注意点があります。 作業工程のいちばん最初に書きましたので、作る前に必ず読んでくださいね。

by 陽子さん

このレシピの材料


数量:ハート型で作る場合:約18個目安 クリスマス型で作る場合:12個目安

クッキー生地

無塩バター… 70g

粉糖… 65g

塩… ひとつまみ(0.2g)

卵黄… 17g(およそM玉1個分)

薄力粉 (できればエクリチュール )… 90g

ココアパウダー… 12g

アーモンドパウダー… 25g

強力粉(打ち粉用)… 適量

ガナッシュ

cotta カカオクオリー エクアドル70 200g… 200g

生クリーム 35%… 180g

水あめ(なければ生クリーム)… 9g

下準備


<クッキー生地> ・まな板を冷凍庫で十分に冷やして置く。(2枚以上あれば最高です!) ・クッキー用のバターを常温にしておく。(バターの温度はおよそ20~21℃) ・アーモンドパウダーを目の粗い振るい(またはザル)で振るっておく。 ・ココアパウダーをまず茶こしで振るい、そのあと薄力粉と合わせて2回振るっておく。 <ガナッシュ> ・ガナッシュ用の型を作っておく。(工程内に大きさなどを記載しています) ・湯せんの用意をする。温度は60℃程度。熱湯に近い熱々はダメ。 ・ガナッシュを抜く時にも冷たいまな板などを使う場合は冷凍庫へ。(夏季)

注意点


1.①ガナッシュに使うチョコレートのカカオ分と、生クリームの脂肪分(%)は変えないで作ってください。チョコレートの種類や生クリームの脂肪分が変わってしまうと水分量などの関係で分離したりして失敗する可能性があります。今回はこのチョコレートに適した分量になっています。 また、ガナッシュは絞りには向いていません。無駄を出したくない場合はクッキーを四角く切って焼き、その大きさに合わせてガナッシュの型を用意すると経済的です。 ②生地・ガナッシュともにダレやすいため、気温が高い時期にはまな板などを予め冷凍庫で冷やして生地の下に置くことで、型抜きを綺麗にしやすくします。 板状のものが2~3枚あれば、その都度冷凍庫でしっかり冷やしておいてください。

2.常温にしたバターをボウルに入れ(18㎝くらいが作りやすい)、粉糖、塩を入れてゴムベラで馴染むまで混ぜます。 いきなりハンドミキサーでやると粉糖が舞い上がってしまいます。

3.馴染んだらハンドミキサーに持ち替え、高速で3~4分程度、バターが白っぽくふんわりするまで回します。

4.卵黄を加えてさらに1分程度回します。

5.アーモンドパウダーを入れて全体をムラなくゴムベラで混ぜたら、ボウルの底に均します。

6.薄力粉+ココアをもう一度振るいながら加え、写真のように切るように混ぜます。(ボウルを回しながら、角度を変えて切るように) ゴムベラにバターが貼り付くので、こまめにドレッジなどで落としながら混ぜてくださいね。

7.粉が見えなくなったら、ボウルの端に生地をぐっと寄せます。

8.ゴムベラでこのくらい取り

9.ボウルの側面にスッとこすりつけます。1回だけ!

10.隣にもう1列。

11.ゴムベラを手前から入れてこすり付けた生地だけを取り、ラップに移していきます。これを残りの生地全てに行います。

12.生地をまとめて厚さ1.5㎝程度で四角く整え、ラップに包んで最短1時間~できれば一晩休ませます。 ※このとき、伸ばす時に使う台(冷やすまな板)や、生地を伸ばしてから冷蔵庫に入れる時に使うバット・天板が小さい方は、生地を2つに分けてラップに包んでおくと良いです。

13.休ませた生地を伸ばし~型抜きします。 まずは生地を少し常温に出し、伸ばせる柔らかさになるまで待ちます。 カチカチではできません。 様子をみてラップで生地の上下を挟み(伸ばすのでラップは大きめに)、まず麺棒で叩きます。叩いて割れるようならまだ硬いのでもう少し置きます。 叩いて少しずつ伸びるようならOK!このまま叩いて少し広げてから伸ばしに入ります。

14.3㎜のルーラーを当てて伸ばします。 ここまで出来たらラップで挟んだまま一旦冷蔵庫で生地を冷やします。 (できれば1時間程度) バットやオーブンの天板などをひっくり返して利用すると良いです。

15.【ここでオーブンを190℃に予熱します】 生地がしっかり冷えたら型抜きします。夏季は、できれば型抜きした生地をオーブンに入れるまでもう一度冷やすとベストです。 冷凍庫に入れておいたまな板を出し、その上に生地をラップごと置いて下のラップは残したまま、型抜きしていきます。夏季は特に、生地がダレてきたら無理せず冷蔵庫に戻したり、冷やしたまな板を替えたりしてください。 ハート、クリスマス型、それぞれに注意してほしいことがあるのでそれぞれの工程↓を見てください。

16.【ハート型】 打ち粉はしなくても大丈夫です。 この型を使った場合は形が左右非対称なので、サンドするには裏表で対にする必要があります。天板に移す際には、半量を裏返すことを忘れないでくださいね。

17.【クリスマススタンプクッキー型】 この型を使う場合は模様が細かく詰まりやすいため、打ち粉を十分にする必要があります。伸ばした生地に強力粉を振るいを通してしっかりと振りかけ、余計な粉を刷毛でホウキのように払ってから型抜きします。 生地がダレても難しいので、しっかり冷えた状態で行ってくださいね。

18.残った生地は捏ねずにギュッとまとめ、もう一度3㎜厚さに伸ばして冷やし、型抜きします。

19.190℃予熱を170℃に設定し直し、ハートは13~14分程度、クリスマスは14~15分程度様子を見ながら焼きます。 見えづらいですが、よく見るとうっすら焼き色が見えるので、こんがりしすぎないように出してくださいね。

20.焼けたら、焼きたては柔らかいのでまずシルパン(シート)ごとケーキクーラーに出し、少し温度が下がって崩れないくらいの硬さになったらシートを外して冷まします。 このまま保存する場合は、粗熱が取れてから乾燥剤と一緒に密閉してください。

21.アルミホイルを2枚重ねにしてガナッシュ用の型を作り、そのまま冷蔵庫に入れられるようにバットなど平らな物の上に置いておきます。 今回使用した2種類のクッキー型用に取りやすい大きさで作っています。 ・ハート型用…21×23cm ・クリスマス型用…18×24cm 写真では見本として両方作っていますが、必要な方だけでOKです。

22.チョコレートを60℃程度の湯せんにかけ、溶かします。 (溶けたチョコレートの温度は48~50℃目安です) ガナッシュが出来るまで水は絶対に1滴も入らないようにしてください。失敗します。 湯せんの鍋は、ボウルの直径より小さいものを使うと水がはねる心配がないです(^^)

23.小鍋に水あめと生クリームを入れ、焦がさないようにゴムベラで軽く混ぜながら中火にかけます。 沸騰したらすぐに火を止めて溶かしたチョコレートに入れ、ホイッパーで静かに混ぜます。

24.最初のうちは分離したようになりますが…

25.混ぜているうちにツヤツヤと滑らかになります。こうなるまで頑張って混ぜてください。 もしどうしても分離した状態から変わらない場合は、沸騰させた生クリームを用意して(電子レンジで良い)大さじ1くらいずつ足して混ぜ、状態を見てみてください。

26.この写真も一見できていそうですが、モロモロした状態で分離しています。 こうなったらガナッシュの温度を測ってみてください。40℃より低ければ、50℃程度の湯せんにかけて温度を上げながらしっかり混ぜてみてください。それでも5のようにならなければ、同じく沸騰させた生クリームを少量ずつ足してみてください。

27.作っておいた型にガナッシュを流し、カードなどで全体を均し、さらに均一になるようバットごと底をトントンと数回打ち付けます。 上からもぴっちりとラップを張り付けてまず常温で粗熱を取り、冷えたら冷蔵庫に移し、できれば一晩休ませます。 すぐに仕上げたい方は十分に固まったら次に進んでも構いません。 ※ここでも、暑い時期はクッキーの型抜きと同様にまな板などを冷凍庫で十分冷やしておきます。ガナッシュの型抜きに使います。

28.【下準備】 ①小鍋にお湯を沸かし、弱火にかけっぱなしにしておきます。 型を浸けて温め、ガナッシュを抜きやすくするためです。 ②サンドするクッキーを出して用意しておきます。

29.一晩寝かせたガナッシュを(必要に応じて冷やした台に)出してホイル等を外します。 掛けておいたラップの面を下にして出し、ラップは敷いたまま型抜きに進むと良いです。 ※夏季は溶けて柔らかくなりやすいので手早く行ってください。無理だと思ったら冷蔵庫へ戻すこと。

30.お湯で温めた型を乾いた布巾で拭き、しっかり水気を取って冷えないうちにガナッシュを抜きます。 余った部分は生チョコとして楽しめるので、いちばん最後に記載します。

31.型からクッキーの上に押し出し、挟みます。

32.常温に少し置いて若干柔らかくなったところでクッキーとガナッシュを少し押して密着させて出来上がりです。ここで押しておかないと、冷やした時に離れてしまいます。保存は冷蔵庫で。 持ち運びも冷蔵が必須です。冷蔵ではしっかり固まりますが、少し温度が上がるとガナッシュが柔らかくなりやすい配合です。

33.クリスマスの型用には4.5㎝の丸いセルクルで抜き、こんな感じになります。 ちなみにクッキーと同じスタンプ型でガナッシュを抜く実験をしてみましたが、無理でした。耐熱でないため、スタンプクッキー型は熱湯に入れないでくださいね。

34.型抜きして余ったガナッシュは再び50~55℃の湯せんにつけて溶かし、ガナッシュの温度を40℃くらいまで上げます。 均一に溶けて温度が上がったら、余った量に応じて適当な容器(ジップロックなどで良い)にラップを敷き、流して粗熱を取り、冷蔵庫で固めます。 固まったら、包丁の刃を熱湯などで温め、水分を拭き取って切ります。 その都度刃を綺麗にし、温めて行ってください。 あとはお好みで無糖ココアパウダーや粉糖をまぶして出来上がりです。 粉糖は泣かない粉糖を使っています。かなりビターなガナッシュなので、ココアは苦めのチョコレートがお好きな方へ、粉糖は苦いとちょっと食べにくいな…という方へお勧めです。

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