諫早・本明川ボートコース JOC「競技別強化センター」に認定

認定された本明川ボートコース=諫早市(県スポーツコミッション提供)

 国営諫早湾干拓事業で閉め切られた潮受け堤防内側の本明川ボートコースが、日本オリンピック委員会(JOC)の競技別強化センターに認定された。JOCによると、全競技を通じて長崎県では現在、唯一の認定施設。市は合宿誘致や同コースの利用促進を図っており、スポーツを通じた交流人口拡大の取り組みに弾みがつきそうだ。
 市などによると、県ボート協会が管理する同コースは、本明川下流の直線5千メートル。直線コースとしては国内屈指の規模であることに加え、年間を通じて風や波の影響を受けにくく、市街地にも近いことから、競技団体から高い評価を受けている。近年は練習場として整備や活用が進み、コロナ禍が本格化する前の2019年度は日本代表チームなど延べ16団体が合宿した。
 JOCには日本ボート協会が推薦し、10月20日付で認定された。国は国際競技力の向上を目的に、ナショナルトレーニングセンター(NTC)やNTC競技別強化拠点を設置・指定。一方、1カ所での集中的なトレーニングに偏らず、異なった環境でのトレーニングも必要なことから、NTCなどとは別に既存施設を同強化センターに認定し、選手強化活動を支援している。認定を受けたボートコースは本明川を含め全国で3カ所。
 認定期間は次期オリンピック開催年度(24年度)末までだが、JOCによると、継続も可能。市は「認定は本明川ボートコースが評価されたということ。これを機に、さらにPRや利用促進につなげていきたい」としている。


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