広島拘置所の壁画「保存する方向で」 広島市長が表明 制作者の遺族が要望

建て替えが計画されている広島拘置所の壁画の保存を制作者の遺族らが要望していることについて1日、広島市の松井市長は、「保存する方向で話し合いたい」という考えを示しました。

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広島市中区の広島拘置所の外壁に描かれた壁画は、1989年、広島城の築城400年記念事業として、広島市出身の画家で被爆者の故・入野忠芳さんが市の依頼で制作したものです。

しかし、広島拘置所が隣接地に建て替えられる計画が浮上していて、この外壁も撤去される見通しになっています。このため、遺族などが先週、広島市に保存を求める要望書を提出していました。

松井市長は、市の担当者が広島拘置所と連絡を取って、「相談があれば検討したい」という意向を伝えられたことを明らかにしました。

そのうえで保存する方向で遺族や広島拘置所としっかり話し合っていきたいという考えを示しました。

広島市 松井一実 市長
「拘置所の方から『相談あれば検討したい』というような状況があるので、保存する方向でどこまで何ができるか、奥さまとか拘置所ともしっかり話し合っていければと思っている」

遺族などは、先月30日に「壁画保存の会」を立ち上げています。

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