女性将棋の公式タイトル戦「第30期大山名人杯倉敷藤花戦」(日本将棋連盟、倉敷市、市文化振興財団、山陽新聞社主催)の3番勝負第1局が2日、大阪市の関西将棋会館であり、8連覇を目指す里見香奈倉敷藤花(30)=白玲、清麗、女流王座、女流王位との女流五冠=が104手で挑戦者の西山朋佳女流二冠(27)=女王、女流王将=を下し、先勝した。
女流棋界の「2強」として君臨する両者。今期(2022年度)は八大棋戦のうち倉敷藤花を含む5棋戦で、タイトル保持者と挑戦者による番勝負で顔を合わせている。里見倉敷藤花は白玲戦と女流王位戦、西山二冠はマイナビ女子オープン(タイトル名は女王)と女流王将戦を制しており、倉敷藤花戦は「勝ち越し」を懸けた場となる。
第1局は両者とも三間飛車を採用し、相振り飛車となった。後手の里見倉敷藤花が積極的に攻め、西山二冠も力強く応戦。激しい攻め合いになったが、里見倉敷藤花が終盤をうまくまとめて寄せ切った。終局後、里見倉敷藤花は「終始こちらから動いていく展開だったが、成算があるわけではなかった」、西山二冠は「攻められる展開から始まり、途中で攻め合いに切り替えたが、そのあたりで判断を誤ったかと思う」と振り返った。持ち時間は各2時間で残りは里見倉敷藤花3分、西山二冠17分だった。
第2局は26日、倉敷市中央の市芸文館で指される。