埜口遥希、伊藤勇樹の接触転倒で両者が負傷欠場。アジアロードのタイトル獲得に黄信号/全日本ロード第8戦MFJ-GP鈴鹿

 11月5~6日に三重県の鈴鹿サーキットで開催される『2022 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第8戦 第54回 MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿』に先駆けて3~4日に練習走行が行われた。ところが、4日午前のST1000クラス ART合同走行 1回目のクラッシュにより、伊藤勇樹(Rank Up Racing)と埜口遥希(SDG Motor Sports RT HARC-PRO.)が欠場することになった。

 全日本ロードの走行は前日の3日から行われているが、4日のST1000 ART合同走行 1回目の序盤に伊藤が130Rで埜口を巻き込んでふたりともに転倒を喫した。その後、走行は再開しておらず、午後のセッションも参加していない。

埜口遥希(SDG Motor Sports RT HARC-PRO.)、伊藤勇樹(Rank Up Racing)のマシン/2022全日本ロード第8戦MFJ-GP鈴鹿

 その後、ハルク・プロは埜口の容態について「メディカルセンターでの診断後、鈴鹿中央総合病院へと移送され、そこで第6胸椎骨折の診断を受けました。大変残念ながら今大会を欠場とさせていただきます」と発表した。

 埜口は、ICUでの経過観察後、専門医師より治療を受けるといい、頭部打撲や脳震盪などの怪我は一切なく、意識もはっきりしているとチームは説明を続けた。

 また、伊藤も怪我を負っているようで、今大会を欠場することを自身のSNSで発表している。さらにランクアップレーシングは、伊藤自身は出場を希望したようだが、アジアロードが控えるなかで体のメンテナンスを優先させるために欠場させることになったとSNSで説明した。

 両者はアジアロードレース選手権に参戦しているライダーで、今回はスポット参戦で全日本ロードにエントリーしていた。埜口はアジアロードのASB1000クラスで4戦8レース中4勝を飾っており、ランキングは首位。チャンピオン獲得に向けて11月18~20日の最終戦タイを残すのみだったが、出場が危ぶまれる怪我となってしまった。

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