瀬戸芸 105日間の祭典に幕 高松で閉会式 安堵と喜び広がる

島民やボランティアが写真や映像で会場の様子を振り返った「瀬戸内国際芸術祭2022」の閉会式=高松市

 岡山、香川県の12島2港を現代アートで彩った「瀬戸内国際芸術祭2022」が6日、105日間にわたる祭典の幕を閉じた。新型コロナウイルス禍の開催で会場での感染拡大が懸念されたものの、徹底した対策が奏功。閉会式では長い会期を無事に終えた安堵(あんど)と喜びが広がった。

 この日、高松市内のホテルで行われた閉会式には関係者ら約200人が出席。実行委員会会長の池田豊人香川県知事が「会期を通して瀬戸内海の力を伝え、地域の人々が再認識するきっかけになった。その成果を次の地域の発展につなげたい」、総合プロデューサーの福武總一郎氏は「コロナ禍での大変な開催となったが、皆さんの尽力で大過なく閉会式を迎えることができた。心からお礼を申し上げる」とあいさつした。

 ボランティアサポーター・こえび隊のガイドで全会場の展示やイベントを写真と映像で振り返り、芸術祭に参加した瀬戸内少女歌劇団のメンバーらが華やかなパフォーマンスを披露。出席者全員が壇上で記念撮影し、式を締めくくった。

 芸術祭は2010年から3年に1度開催。5回目の今回は春(4月14日~5月18日)、夏(8月5日~9月4日)、秋(9月29日~11月6日)の3期にわたり、32の国と地域から183組の作家が参加。213点の作品展示と19のイベントを繰り広げた。

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