ガーディアンズ・アントネッティが年間最優秀エグゼクティブに選出

日本時間11月9日、ラスベガスで行われているGM会議の場で2022年シーズンの年間最優秀エグゼクティブの受賞者が発表され、ガーディアンズを4年ぶりの地区優勝に導いたクリス・アントネッティ編成本部長が選出された。この賞は2018年に設立され、ポストシーズン開始前に30球団のエグゼクティブによる投票が行われる。メジャーリーグ公式サイトによると、ブレーブスのアレックス・アンソポロス編成本部長が2位、マリナーズのジェリー・ディポート編成本部長が3位にランクインした。

今季のアメリカン・リーグ中部地区は、ホワイトソックスが地区優勝の大本命に挙げられていたが、実際に地区を制したのは92勝のガーディアンズだった。昨年11月に11人ものプロスペクトをロースターの40人枠に加え、オフシーズンにはマット・オルソンの争奪戦に敗れたため、目立った動きといえば、控え捕手のルーク・メイリーと契約し、リリーフ右腕のエニエル・デロスサントスとマイナー契約を結んだくらい。それでも球団史上最多タイとなる17選手をメジャーデビューさせ、若いチームで地区優勝を勝ち取った。

アントネッティは「多くのチーム、多くの球団組織、多くのエグゼクティブが受賞に値していた。(受賞できたのは)多くのチームメイトたちの長年の努力の賜物だ」とコメント。アントネッティのもとで働いたことのあるブルージェイズのロス・アトキンスGMは「彼はあらゆることを当たり前とは考えないんだ。クリスと他者との違いはハートの強さ。彼は本当に特別な人間、特別なリーダーであり、彼のことを誇らしく思うよ」と語り、ダイヤモンドバックスのマイク・ヘイゼンGMも「自分は重要な存在だ、自分はとてもいい選手だ、と感じさせることが彼はとても上手いんだ」と賛辞を贈った。

アントネッティが開幕ロースターに抜擢したスティーブン・クワンはア・リーグ新人王のファイナリスト入りするほどの活躍を見せ、トレード・デッドラインでは現有戦力を信頼し、放出が噂されたアメッド・ロサリオをチームに残すなど、目立った動きを見せなかった。今オフ、チームからFAになったのはオースティン・ヘッジスだけ。さらなる成長を期待できる若手選手も多く、アントネッティが作り上げたチームは今後数年にわたってア・リーグ中部地区の主役となりそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.