家族5人がキノコ中毒 上越市

 県は8日、上越市内で毒キノコによる食中毒が発生したと発表した。患者5人はいずれも快方に向かっているという。
 県によると、同市在住の住民が5日、自宅敷地内に生えていたキノコをナラタケと思って採取。夜にきのこ汁にして家族5人で食べたところ、翌6日午前6時ごろから、全員が下痢や腹痛を発症し、7日にこのうち2人が医療機関を受診。医療機関から上越保健所に連絡が入り、食中毒が判明した。
 未調理のキノコと被害者宅敷地内に生えていたキノコを専門家が鑑別した結果、有毒のコレラタケ(ドクアジロガサ)と判明。見た目には特徴のないキノコだが、ナラタケと異なり古いおがくずに生え、食べると6~24時間後におう吐や腹痛、下痢などコレラのような症状が表れ、24~72時間後には肝臓、腎臓機能障害が発生するなど、県外では死亡例もあるという。
 県内で今年発生した毒キノコ被害は2件目。県は、詳細が分からないキノコは「採らない」「食べない」「人にあげない」よう呼び掛けている。

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