ハンク・アーロン賞の受賞者が決定 ジャッジとゴールドシュミット

日本時間11月10日、2022年シーズンのハンク・アーロン賞の受賞者が発表され、アメリカン・リーグはアーロン・ジャッジ(ヤンキース)、ナショナル・リーグはポール・ゴールドシュミット(カージナルス)が選出された。各リーグから8名ずつファイナリストが選出され、殿堂入り選手8名による選考委員会とファン投票の結果を合算して受賞者を決定。なお、1999年に表彰がスタートしたハンク・アーロン賞の受賞者は、過去46人中22人が同年のMVPに選ばれており、MVPのファイナリスト入りしている両選手がMVPも受賞できるか注目だ。

ジャッジは157試合に出場して打率.311、62本塁打、131打点、16盗塁、出塁率.425、長打率.686、OPS1.111をマーク。惜しくも三冠王こそ逃したものの、本塁打、打点、出塁率、長打率、OPSはいずれも両リーグ1位の数字であり、1961年にヤンキースの先輩ロジャー・マリスがマークしたシーズン61本塁打のア・リーグ記録を61年ぶりに更新するなど、歴史的なシーズンを過ごした。本塁打数メジャー2位のカイル・シュワーバー(フィリーズ)に16本差をつけたが、これは1932年にジミー・フォックス(アスレチックス)が2位に17本差をつけたとき以来の記録である。ヤンキースからの選出は2006年と2009年のデレック・ジーター、2007年のアレックス・ロドリゲスに次いで3人目となった。

ゴールドシュミットは151試合に出場して打率.317、35本塁打、115打点、7盗塁、出塁率.404、長打率.578、OPS.981をマーク。8月末の時点で三冠王有力と注目されていたが、そこから調子を落とし、打撃3部門のタイトルは1つも獲得できなかった。とはいえ、長打率とOPSはリーグ1位の数字。ダイヤモンドバックス時代の2013年にもハンク・アーロン賞を受賞しており、複数回の受賞は史上13人目の快挙となった。なお、ナ・リーグはハンク・アーロン賞の直近7シーズンの受賞者のうち、2019年のクリスチャン・イェリッチ(ブリュワーズ)を除く6人がMVPにも選ばれており、ゴールドシュミットはMVP最有力候補と言えそうだ。

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